自律神経と本番力/交感神経と副交感神経とは

ロックコンサート

今回も試合ライブでベストパーフォーマンスをするための本番力について皆さんと考察していきたいと思います。

【本番力】120%のパフォーマンス
緊張はもう怖くない!ライブ×試合対策「ゾーン」に入るための準備 不安やプレッシャーを強める原因 緊張いている時の身体の状態は? リラックスをコントロールする方法 成功者には4月生まれが多い?

前回は主に本番での不安要素、緊張不安の排除について全体像を見てきましたが、今回は本番でのパフォーマンス力、日頃のコンディションの鍵を握る、「自律神経」との付き合い方について考えていきましょう。

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神経とは

まず神経とは、脳と身体をつなげるネットワークシステムです。

この情報の道となる神経は、脳から脊髄まで伸びる神経の「中枢神経(ちゅうすうしんけい)」と、中枢神経から身体の隅々まではりめぐらされた「末梢神経(まっしょうしんけい)」があります。

この末梢神経は「体性神経」と「自律神経」に分かれ、体性神経はさらに、痛みやを伝える「知覚神経」と、筋肉を動かす「運動神経」に分かれます。

一方、自律神経は心臓や肺、腸などの内臓に伸び、「交感神経」と「副交感神経」に分かれます。

自律神経とは

体性神経は知覚や運動に関わる神経なので、その動き自体を意識することができますが、自律神経は無意識的に動く内臓や血管に関わる神経なので、意識的には動かせません。

この意識的に動きをコントロールできるかできないかの違いが、体性神経と自律神経の大きな違いの1つです。

我々の身体には「恒常性維持機能(ホメオスタシス)」と呼ばれる機能があります。
分かりやすい例では「体温調節」です。

人間の身体は気温に関係なくおよそ36度に保たれており、暑いと発汗し体温の上昇を防ぎ、反対に、寒いと鳥肌が立ったり震えたりし体温が下がるのを防いでいます。

これらの動きはすべて自律神経の働きによるものです。

その他にも、血液循環、呼吸、消化吸収、排泄、免疫、代謝、内分泌などのシステムの調節には、自律神経が深くかかわっています。

交感神経と副交感神経との付き合い方

身体の機能を正常に保つための自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の2つに分かれます。

大ベストセラー『なぜ「これ」は健康にいいのか?』の著者、現代の自律神経研究の第一人者の1人、小林弘幸医師は本の中でこう言っておられます。

交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキの役目

運動をするときや頭を使うときなど、心身が「興奮」するときに優位に働く交感神経はアクセル、くつろいでいるときや眠るときなど、心身が「リラックス」するときに優位に働く副交感神経はブレーキです。

この交感神経と副交感神経にはバランスがあり、そのバランスにはつねに変動が起きます。
朝から日中にかけては交感神経が優位に働き、夕方から夜にかけては副交感神経が優位に働くというメカニズムです。

さらに小林弘幸医師はこうも言っています。

自律神経を計測すると、実際には次の4つのパターンがあるからです。

①交感神経も副交感神経も高い
②交感神経が高く、副交感神経が極端に低い
③交感神経が低く、副交感神経が極端に高い
④交感神経も副交感神経も低い

そして、どのパターンのときにもっとも心身の状態がよく、ふだんの力が発揮できるかというと、①の交感神経も副交感神経も両方高いときなのです。

つまり、これまで本番で力を発揮できなかった人は④の状態に陥っていた可能性が高いです。
それに加え、心身に病的な状態が現れている人は②か③の状態に陥っている可能性があります。

例えば、夜型生活の人が、午前中の試合やライブで力を発揮できるかと言うと、本番が始まる時間に①の状態になりやすい生活リズムの改革が必要です。

基本的には、日中に交感神経が若干優位な状態になることで心身が活発に活動し、夕方以降は副交感神経が若干優位な状態に変わることで、心身が静かに休むのに適した体内環境をつくります。

交感神経が働くと、心臓は心拍数が増え、呼吸の回数も増えます。
そして肝臓ではエネルギーの源のブドウ糖がたくさんつくられ、血液中に送り出されます。

交感神経が働くと、身体がエネルギーを作りやすい状態になり、脳は集中力が高まり、筋肉ではその機能が充分に引き出されやすくなります。(「武者震い」と言われる状態は、交感神経の働きという説もあります)

ですが交感神経が働くと、逆に活動が静かになる場所があり、それが「胃腸」です。
つまり消化器官の働きは低下するのです。

ではどういうときに消化器官が活発になるかというと、副交感神経が働いているときです。
ということは、食後に身体を動かしてしまうと、交感神経が働いてしまうため、消化器官の動きが悪くなり、消化吸収がスムーズに行われません。

このことから考えられるのは、本番の前での食事は十分に時間を空け済ませておき、なおかつ消化吸収に時間がかかる肉や油物は避けることがベストです。

それに加え、上記で恒常性維持機能を、気温を例にし話しましたが、季節の変化にも自律神経は反応します。

実は、夏には副交感神経が優位になりやすく、冬には交感神経が優位になりやすい傾向があるのです。

例えば、秋から冬にかけて気温が下がっていく中で、身体は体温を上げるために血流を増やそうと、交感神経を優位にします。

交感神経が優位になると顆粒球(かりゅうきゅう)と呼ばれる白血球の1種が増え、副交感神経が優位になるとリンパ球と呼ばれる、こちらも白血球の1種が増えます。

このリンパ球の減少が、ウィルスさ細菌への免疫力を下げ、風邪やインフルエンザにかかりやすくなります。

つまり本番当日が、気温の変化が著しい季節の変わり目に控えている方は、さらに気をつける必要があります。
つね日頃から免疫力を高めておきましょう。

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自律神経から見る対策

ここまで自律神経が、健康維持だけではなく、本番のパフォーマンス力にも多大な影響があることを見てきました。

ではどうすれば、本番で交感神経と副交感神経をベストなバランスでむかえることができるかを考えていきたいと思います。

僕自身がおすすめしている方法は「自律神経『記録術』」です。

自律神経『記録術』

誰しもが、有能な医師やスポーツトレーナーを雇えるわけではありません。
そこまで行くためにも、自分自身で体調やコンディションの管理をしなければなりません。

ではどういう風に管理していくかと言いますと、まずは思い出せる範囲でいいので、本番までの期間の過ごし方、さらに本番当日の過ごし方をノートにできるだけ細部まで書いてみてください。

さらにこれからも記録を残していき、その本番でのパフォーマンス力を10段階で評価していきます。(この評価点数は、試合結果やライブでの動員数など関係なく、自分自身のパフォーマンス力から評価してください)

*例
・1~3:思ったように身体が動かなかった
・4~6:心身とに異常はないが、新たな問題点が見つかった
・7~9:普段通りの力を充分に発揮できた
・10:今持っている力を最大限発揮し、随所でスーパープレーができた

本番でのパフォーマン力が低いと感じた日は、何か自律神経のバランスが崩れるような原因があったはずです。

・夜十分に眠れなかった・本番が始まるまで緊張感が高まりすぎた・本番の1週間前から食事内容に偏りがあった・本番前に食事を摂り過ぎた・本番当日の朝にお風呂に浸かってしまいリラックスしすぎた
などなど、就寝時間や食事内容、行動まで、なるべく詳細に記録しておくことで、自律神経のバランスを整える、個人個人に合った要点が発見できます。
そこでまず目指すは、上記で言った10段階評価点数を、3回連続7点以上を出すことです。

おわりに

試合や、ライブでの演奏でパフォーマンス力を最大限発揮するには様々な要因があり、その重要な1つが自律神経です。

その自律神経も様々な要因によってバランスが崩れる心配があるので、つね日頃から健康に目を向け、食事や運動、睡眠などの情報収集を怠ることはできません。

今まで目を向けていなかった「交感神経」と「副交感神経」に目を向けることで、少しずつ皆さんのパフォーマンス力は上がっていくはずです。

まずは「自律神経『記録術』」から始めてみてください。
皆さんのパフォーマンスで、会場を沸かしましょう。

『 Confidence !

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