今回はカポタスト(Capo)の機能から、種類・メーカー別の性能を解説します。カポタストは、アコギ弾き語りやソロギター(フィンガースタイル)には欠かせないアイテムです。
ギターを始めたばかりで、「どのカポタストを購入すればいいのか」迷っている方はぜひご覧ください。
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カポタストはとても便利なギターアイテム
まずカポタストとは、ギター自体のキーを簡単に変更できるアイテムです。ギターで押さえるにはセーハフォーム(指を寝かせて押さえる)が多く出るコード進行でも、弾きやすいキーに移調することができます。
こちらの動画では『See You Again』を弾いていますが、原曲のキーはB♭メジャー(Gm)です。しかしカポタストを3フレットにつけることで、プレイするキーがGメジャーになります。つまりB♭コードはGメジャーに、GmコードはEmコードフォームで鳴らすことが可能となるです。
これは弾き語り時にも、もちろん有効。原曲キーに合わせてカポタストの場所を考えるだけではなく、自分が歌いやすいキーに合わせてカポタストをつけるという選択もできます。そしてギターのコードチェンジが楽になるため、歌うことに集中できるというメリットが大きいです。
■B♭メジャーキー・・・カポ3(-3)プレイキー=Gメジャーキー
■D♭メジャーキー・・・カポ1(-1)プレイキー=Cメジャーキー
■E♭メジャーキー・・・カポ3(-3)プレイキー=Cメジャーキー
カポタストの種類
市販のカポタストには、大きく分けて5つのタイプがあります。さらにアコースティックギター用・エレキギター用・クラシックギター用もあるので、購入する際は確認することをお忘れなく。
バネ式カポタスト
まず最も着脱が簡単である、バネ式カポタストです。洗濯バサミ型ともいわれ、ギターネックに挟むだけで取り付けが可能。
しかしグリップ力が強すぎるため、装着箇所や商品によってはチューニングが安定しにくいというデメリットもあり。そのような問題を改善するため、ネジでグリップ力を調整できるタイプも販売されています。
レバー式カポタスト
続いてプロギタリストのシェア率が多い、レバー式カポタストです。カポタストのグリップ力を調整できることが大きなポイント。そのため装着するフレットやギターに合わせて、最小のグリップ力で装着することが可能。
レバー式カポタストとして、「G7th Performance 3」が世界中で愛用されています。極端な力でネックが締め付けられないため、チューニングも安定しやすいタイプです。
ネジ式カポタスト
続いてはネジ式カポタストです。レバー式同様、着脱も簡単でグリップ力の調性も可能。ネジ式カポタストとして「SHUBB C-1」がスタンダードモデルですが、装着するフレットやギターによってネジを微調整しなければいけません。
ベルト式カポタスト
続いてはベルト式カポタストです。ネック形状を気にせず使用可能で、比較的に安価なお値段です。締め付け具合・チューニングを調整しながら使用してください。
特殊カポタスト
最後は特殊カポタストです。フレットを瞬時に移動でき、曲中の転調に対応したGLIDER CAPO。また各弦独立したSPIDER CAPOなど。演奏する楽曲やアレンジによって役立ちます。
おすすめのカポタスト・メーカー
ここまでカポタストの種類を見てきました。それではどのカポタストがおすすめかといいますと、レバー式「G7th Performance 3」とネジ式「SHUBB C-1(またはS-1)」の2つです。どちらもグリップ力が調整可能であり、チューニングが安定しやすいということが大きなポイント。
G7thカポタストはネックに挟み込む加減によって、締め付け具合を調整できます。さらにワンタッチ解除でき、着脱もとても簡単です。
一方でSHUBBカポタストは、装着するギターやフレットによって都度ネジの微調整が必要となります。しかしあらかじめ装着するフレットが決まっていれば、ネジを一度調整してしまうことでグリップ力をキープしておくことが可能です。
着脱が簡単でありなおかつライブ中ヘッドにカポタストを付けたいという方はG7thカポタストを、クラシックな見た目とグリップ力をネジで固定しておきたい方はSHUBBカポタストをおすすめします。どちらか迷ったら、見た目のデザインで選んでしまっても良いでしょう。
おわりに
今回はカポタストの機能・種類、おすすめのメーカーについて解説しました。とくに弾き語りやバックバンドとしての演奏では、プレイするキーを変えることなく簡単に移調することが可能です。
またメーカーごとに色違いのモデルも多数販売されていますので、ぜひお気に入りのカポタストを見つけてください。