【パソコン選びのポイント】でご紹介した、パソコンの頭脳である『CPU』についてもう少し詳しく解説していきます。
クリエイターPCをご購入する際、どのCPUを選べばいいのか悩んでる方はぜひ参考にしてください。

CPUとは
まずCPUとは中央処理装置であり、まさにコンピューターの頭脳となる部分です。マウスやキーボード、ハードディスク、メモリなどの周辺機器からデータを受け取り制御・演算を担当します。
CPUそのものは小さい部品ですが、CPUによってパソコンの性能が大きく変化するため、パソコン自体の値段もCPUのグレードにより変わってくるのです。
コア数とスレッド数
CPU製品の仕様を見ると、”コア数“と”スレッド数“というものがあります。
CPUのコアとは、計算に関わる処理を行うCPUの中心となる部分です。もともとCPUにはコアは1つしかありませんでした。しかし2006年に入ると、1つのCPUに、2つのコアがあるデュアルコア製品が登場します。さらに2007年以降では、1つのCPUに4つのコアがあるクアッドコアも登場しました。
こうした複数のコアがあることを”マルチコア”と呼びます。コアが多ければ多いほど、コンピューターが多数のソフトを同時に動かす時に、複数のコアで作業を分担することが出来るというわけです。
一方でスレッドとは、コアが同時に処理できる作業単位を表しています。1つのコアで同時に処理できるスレッド数が1つなら、CPUのコア数とスレッド数は同じ。対して1つのコアで同時に処理できるスレッド数が2つなら、CPUのスレッド数はコア数の2倍になります。
仮にCPUのコア数が4でスレッド数が8なら、「4コア8スレッド」のような表記です。この高性能な技術を、ハイパースレッディング・テクノロジー(インテルHTテクノロジー)と呼びます。
画像出典:富士通WEB MART
もちろんコア数やスレッド数が多ければ多いほど処理能力が高いCPUとなってきますが、同時に価格も大きく変わってきます。
2大CPU製造会社
CPUを販売するメーカーでは、「intel」「AMD」の米国大手2社があります。続いては、それぞれの代表的なCPU製品を見ていきましょう。
intel製『Core i』
まずご紹介するのが、世界最大のシェアを誇る”intel“です。intel社の代表製品では「Core i シリーズ」が最も有名でしょう。
Core i(コア アイ)シリーズにて、一般的に普及されているモデルは大きく分けると4つあります。
・Core i3
・Core i5
・Core i7
・Core i9
後ろに付く数字が大きくなればなるほど、CPUのコア数も多くなり高性能です。そしてこちらのモデル名の後ろに、さらに4桁の番号が付き世代分けされております。
新しいモデルでは9000番台、その1世代前のモデルでは8000番台、こちらも数字が大きいほど新しい世代ということです。
画像出典:intel®公式サイト
フルHD動画編集をされる方に人気なCPUは、Core i7 8700KやCore i7 9700Kで、さらに高負荷な4K動画編集などをされる方には、Core i9 9900KやCore i9 9900KFなどが人気です。
・Core i7 9700K 8コア8スレッド
・Core i9 9900K 8コア16スレッド
“F”が付くモデルは、内臓グラフィックが無効となっているモデル。別途グラフィックカード(GPU)利用が前提の方向け。
AMD製『Ryzen』
続いてご紹介するのは、intel社にとてつもない勢いで迫る”AMD“です。AMD製CPUの中でも注目されているのが、「Ryzen シリーズ」。2019年7月7日に発売されたRyzen(ライゼン)第3世代では、圧倒的なコストパフォーマンと、高性能を兼ね備えたCPUが発売されました。
・Ryzen 3
・Ryzen 5
・Ryzen 7
・Ryzen 9
シリーズの中でもとくに注目されているのが、Ryzen 5 3600、Ryzen 7 3700Xです。Ryzen 5 3600はCore i7 9700Kに匹敵する性能を持ちながら、およそ25,000円程度で購入できるというコスパのよいCPUとなっています。
画像出典:AMD公式サイト
・Ryzen 5 3600 6コア12スレッド
・Ryzen 7 3700X 8コア16スレッド
Ryzen 5 3600とRyzen 7 3700Xは、外付けグラフィックカード(GPU)が必要。
おわりに
今回はCPUの2大製造会社、intelとAMDをご紹介しました。どちらが良く、どちらが悪いということはありません。目的に合わせて、予算内でコスパよく選びましょう。
また、身近で高画質配信、動画編集、音楽制作など、パソコンに高負荷な作業をしている友人や知人がいましたら、使用しているパソコンのスペックを聞いてみるということも大切です。
今後使用するソフトが決まっている方であれば、公式サイトにいき推奨スペックの確認もお忘れなく。