【DTM環境】低予算・最小スペックで構築

最小スペックで構築する格安DTMスタジオ

今回はDTM環境を揃えるにあたり、なるべく低予算・高コスパになるアイテムをご紹介します。これから宅録・DTMを始めたいという方は必見です。参考となる動画もありますので、ぜひ合わせてご覧ください。

低予算・高コスパで揃えるDTM機材

お時間ある方は、まずこちらの動画をご覧ください。ミュージシャンのSanjayさんが350ドルでミニマムスタジオを構築し、必要な機材類を解説する動画となっています。なんとパソコン代込み。

2020年7月3日現在では350ドル=約37,631円

DTM機材内訳

Sanjayさんが購入した、DTM機材費の内訳はこのようになっています。

■中古ノートパソコン・・・「Lenovo T430」160ドル
■オーディオインターフェース・・・「Behringer UM250ドル
■スピーカー・・・「Mackie CR390ドル
■MIDIキーボード・・・「ネクターSE2550ドル
■DAWソフト・・・「Cakewalk無料
■その他フリープラグイン・・・(楽器音源・ピッチ修正ソフトなど)無料
(別途USBマイク・・・40ドル

DTM制作過程

動画内では、実際にDTM環境で作成された音楽が流れます。曲はとてもキレイにまとまっており、トラック数は19だそうです。もちろん楽器の打ち込みやエフェクト類も使用。

Sanjayさんが使用したノートPCのスペックはこちらです。

Lenovo T430
■CPU i5 3320M 2.6GHz
■RAM4GB(のちに8GB追加)
■SSD500GB

操作は重かったようですが、SSDのおかげもあり無事完了したと動画ではいっています(HDDよりSSDのほうが高速)。続けてノートPCにメモリ8GBを追加したら、さらに快適になったとも発言。メモリ8GBは30ドルで購入。

Sanjayさんは8GBメモリを追加していますが、さらに予算を落とすには4GBを追加しデュアルチャンネルで可動させるという方法もあります。

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低予算DTM環境/弾き語りシンガーの場合

続いてはSanjayさんが構築したミニマムスタジオを参考に、アコギ弾き語り系シンガーにおける低予算・最小スペックのDTM環境を考察していきましょう。

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無料DAWソフト

まずはDAWソフトです。今回はSanjayさんと同様「Cakewalk」を選択。「Cakewalk」の最小システム要件から、お手頃の中古PCを選択します。

そして無料プラグインも多数ダウンロードできる世の中なので、必要なものだけダウンロードしておきましょう。

Sanjayさんが使用したピッチ修正ソフト:LIVE VOICE CHANGER

■Cakewalk:最小システム要件
OS:Windows 7以降(64ビットのみ)
CPU:IntelまたはAMDのマルチコア
RAM:4GB
空きディスク容量:3GB
画面解像度:1280×800
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中古パソコン

そして今回選んだモデルが「DELL OptiPlex 3020 SFF i5」です。中古相場はおよそ12,000円。スペックはおおよそこのようになっています。

■DELL OptiPlex 3020 SFF
CPU:core i5-4590 3.3GHz(もしくはi5-4570)
RAM:4GB
HDD:500GB

PCはノートパソコンではなく、デスクトップパソコンにしました。実はノートパソコンより、デスクトップのほうが性能から見ればコスパが良いのです。ではモニターをどうするかといいますと、自宅にあるテレビで代用します。テレビがない方は、別途およそ5000円で中古モニターを購入してください。

型落ちデスクトップPCの場合、映像と音声を送るHDMI端子が付いていないことが多いです。購入したPCとモニター(テレビ)に合う変換ケーブルを用意しましょう。DisplayportからHDMIなど。Amazonで1,000~1,500円程度。

今回はたまたまDELL製のPCを選びましたが、同等スペックでは他社製品のものでももちろんOKです。もし予算に余裕がある方は、CPUが6世代以降のものを選びましょう。6世代以降ではメモリがDDR4となります(それ以前まではDDR3となり、DDR4との互換性はなし)。

また購入したパソコンがwindows10にアップデートされていない場合は、すぐにMicrosoft社のページ【ソフトウェアのダウンロード】でアップロードしましょう。

■下四桁の番号をチェック
CPUが3世代の場合・・・core i5 3470など
CPUが4世代の場合・・・core i5 4570など
CPUが6世代の場合・・・core i5 6500など
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オーディオインターフェース&コンデンサーマイク

■Behringer UM2:サウンドハウス

続いては、歌と楽器を録音するためのコンデンサーマイクとオーディオインターフェースです。パソコンとマイクを接続するためのオーディオインターフェースは、Sanjayさんが選んだものと同様「Behringer UM2」にします。およそ5,000円。

■audio technica AT2020:サウンドハウス

そしてコンデンサーマイクは、フラットな収音特性がある「audio technica AT2020」です。およそ10,000円。

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スピーカーorヘッドフォン

■CLASSIC PRO CPH7000 密閉型モニターヘッドホン:サウンドハウス

最後はスピーカーまたはヘッドフォンです。理想は両方持っているといいですが、最終的にヘッドフォンで微調整することを考え、今回はヘッドフォンにします。周波数特性とお値段から考え、今回は「CLASSIC PRO CPH7000 密閉型モニターヘッドホン」を選択。およそ4,500円

弾き語りミニマムスタジオ総合計金額

今回弾き語りシンガーを想定した、ミニマムスタジオ総合計金額はこちらです。

■中古デスクトップPC・・・「DELL OptiPlex 3020 SFF i5」12,000円
■映像出力ケーブル・・・DisplayportからHDMIなど。約1,500円
■オーディオインターフェース・・・「Behringer UM2約5,000円
■コンデンサーマイク・・・「audio technica AT2020約10,000円
■ヘッドフォン・・・「CLASSIC PRO CPH7000約4,500円
■DAWソフト・・・「Cakewalk無料
■その他フリープラグイン・・・(ピッチ修正ソフトなど)無料

合計金額は、多少の誤差を見積もっても、およそ35,000円です。これで弾き語りの曲や、アコギまたは歌のデータを録音することが可能となります。これにMIDIキーボード「ネクターSE25」を付けると、およそ40,000円です。

とにかくお安く始めたいという方はぜひ参考にしてみてください。DTMに慣れてくればくるほど、もっと良い機材がほしくなってきます。

おわりに

今回はSanjayさんのYouTube動画を参考に、最小スペック・低コストのDTM環境について解説しました。

パソコンの扱いに慣れている方は、中古メモリを購入し、4GBから8GBへ拡張するのも良いでしょう。メモリ拡張後は、パソコンが一時起動しないこともあります。拡張する前に差してあるUSBや電源コードを抜き、ほこりを落とすこともお忘れなく。

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