ギターを挫折しない心構え

ギターを持つ男性

昨今では趣味として楽器を始める方も年々増えてきており、中でもギターは始めやすい楽器の一つではないでしょうか。中でもアコースティックギターはエレキギターと違って、アンプなどの機材も取りそろえなくてもすぐに始めることができます。

しかし音楽やギターを演奏する楽しさを知る前に、残念ながら挫折してしまう方もいることは事実です。今回はギターを始めたばかりの方・これから始めようと思っている方に向け、挫折しない心構えを解説していきます。

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ギターを挫折しない心構え

心構えというとなにやら大がかりですが、気にする必要のない不安を排除するモノと思ってください。

大抵のギターテクニックは習得できる

最初に、皆さんが思う大抵のギターテクニックは習得可能だということを理解しましょう。もちろん中には、人並み外れたギターテクニックを持つプレーヤーもいます。ですが速弾きプレイやソロアコギなど、一見難しそうなテクニックも決して選ばれた人しか身につかないモノではありません

指が速く動くことや、左手と右手が複雑に連動することは、日々のトレーニングしだいで上達可能です。もちろん、目的のテクニックを習得するまでにかかる期間は個人差がありますが、まずはこのことを理解してください。

自分には才能がない・楽しいと思えない

続いて多くの方が挫折してしまう理由として、ギターを弾くことが楽しいと思わない、または自分には才能がない(向いていない)と思い込むことが挙げられます。しかしその考えの原因が他人から与えられた可能性が高い方は、一度辞める前に考え直してください。

これには「一緒に始めたA君のほうが、上達スピードが早いように感じる」「親からお前には才能がないといわれた」など、様々な要因が考えられます。

まずギターや楽器だけではなく、物事の上達スピードは人それぞれ。身体や育ってきた環境が違うので当たり前です。むしろ趣味として(好んで)始めた物事は、他人と比べる必要はまったくありません。あなたのペースで、あなたが好きな傾向(ジャンル)を進んで行けば良いのです。

次に親や周りの大人たちから「お前には才能がない・向いていない」などの、ネガティブな発言を受けたことが原因の場合。これは先ほどもいったように、天才的な才能の持ち主でなくとも、大抵のギタースキルは習得可能です。そのスキルを手に入れた自分をイメージし、楽しそうと感じるのあれば続けましょう。

むしろ「お前には才能がない」という言葉には、何一つ根拠はありません。それは親や周りの大人たちのモノサシで計った、浅はかな発言です。いくら親であれ、子どもの才能や能力を計ることなど決して不可能。あなたが反論すれば「我が子のことは何でもわかる」「血が通っているから」などと、これまた根拠のない論理を返答してくるでしょう。平凡な家庭に生まれたが、偉業を成し遂げた方はたくさんいるはずです。

しかし現にこのような大人たちが多いのも事実。もしあなたが大きな目標を持っているのであれば、誰にも打ち明けずひっそりと腕を磨くことが無駄な挫折を防ぐ一歩です。

ギターを習うこと

続いてギターを習う事について。ギターを習いに行くことは、たしかに上達する近道です。自分では気づかないポイントや、テクニックを習得するための道筋(運動および理論の解説)を示してくれます。

しかし中には、論理的な説明を避ける(できない)講師もいることは事実です。もちろんギター初心者の方は、演奏する思考法・運動神経はまだまだ発達途中。できないテクニックをプレーするため、講師に質問した時「ひたらすら練習するしかない」などの、根性論のようなアドバイスをしてくる講師は避けたほうが良いでしょう。

はじめのうちは、「習いに行っていて楽しい」「もっと上達したい」と思えるような講師であれば問題ありません。ギターを演奏することの楽しさを、より広げてくれる講師であればなお良いでしょう。本来、専門学校や音大のように、将来のプロを育成する場ではない限り、音楽や演奏することの楽しさを優先させ教育すべきです。これは他のジャンルにも共通します。

例えば子どもがスポーツを習っている時に、監督の顔色を窺ってプレーを選択しているようでは、スポーツのゲーム性を理解しプレーしているとはいえません。それは威圧的な指導や、勝ち負けにこだわり過ぎたことが原因ということもあるでしょう。

しかしプロでない限り、勝負の勝ち負けや苦手なプレーがあっても関係ありません。ビジネスではないので、勝ち負けもゲーム性の1つです。これはギターも同じです。隙間時間に頑張って練習したが、期日までに課題のプレーができなくても問題ありません。また一度習うのを辞めて、またレッスンに復帰するのも自由です。

何度もいいますが、上達のスピードは人それぞれであり、ギター練習に費やせる時間も人それぞれ。万が一、威圧的な指導をしてくる講師や、できないことに対して過敏に注意してくる講師にあたってしまった場合は、すぐにその講師の元を離れましょう。

上達する過程でやりたいプレーや音楽ジャンルが変化していく

続いて「やりたい音楽ジャンル」について。ギターを始めたばかりの頃は好きなバンドの曲やロックギターを弾きたいと思っていても、気づけば違うアーティストの曲や、別ジャンルの練習ばかりするようになっていた、というゆうようなことはよくあることです。

ギターのテクニックや音楽的知識が積み重なっていくことで、今まで知らなかった世界を感じることができるようになります。そしてまた自分のギターテクニックに生かすことで、得意なプレーも増えていくでしょう。

初めは好きなアーティストの曲ばかり聴いていてもかまいませんが、たまには自分のフィルターを通さず選曲してみることも、実は新しい発見につながるポイントです。簡単な選曲方法としまして、月間ランキングのトップ10や、カラオケランキング上位の曲を選曲してみてください。

「なぜのこの曲は人気なのか」「曲中ギターの存在感は強いのか弱いのか」「伴奏方法はどのようなテクニックを使われているか」など、自分のイメージでは追いつかないギタープレイとの出会いがあるはずです。

おわりに

今回はギターを始めて間もない方に向け、挫折しない心構えを解説しました。初めのうちは、練習していて楽しいと思えることを優先しましょう。そしてもっと上手くなりたいという欲が強くなってきたら、ぜひイメトレも取り入れて普段の生活を送ってみてください。

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