今回もギタータブ譜と共に、簡単ソロギターアレンジを行っていきましょう。取り上げる課題曲はクリスマスソング定番曲「ジングルベル~Jingle Bells~」です。とくにサビのフレーズは、誰でも知っているメロディではないでしょうか。
ギター初心者の方、ソロギター入門者の方に向けて、簡単アレンジしていきます。それでは、骨組となる曲のキーとコード進行から解説していきましょう。
「ジングルベル」コード進行
|N.C |C | F |Dm G |Dm-G-C |
|C | F |Dm G |Dm-G-C |
|C | |F C |D7 G |
|C | |F C |G C ||
ⅠM7 | CM7 | T |
Ⅱm7 | Dm7 | SDⓢ |
Ⅲm7 | Em7 | Tⓢ |
ⅣM7 | FM7 | SD |
Ⅴ7 | G7 | D |
Ⅵm7 | Am7 | Tⓢ |
Ⅶm7♭5 | Bm7♭5 | Dⓢ |
*ⓢ・・・代理
*T・・・トニック(安定)
*SD・・・サブドミナント(少し不安定)
*D・・・ドミナント(不安定)
コード進行の中に、ダイアトニックコード以外のノンダイアトニックコードのD7が出てきていますが、こちらは次のコードのGコードへ行くためのドミナントコードです。つまり一時的にGメジャーキーとなり、セカンダリードミナントをしています。
小節数は、初めのN.C(ノンコード)を含めて17小節です。メロディが1拍目より前から始まっていますので、N.Cとしました(1拍目より前からメロディが始まることを「アウフタクト」と呼びます)。
「ジングルベル」メロディライン
続いてメロディラインを、タブ譜と楽譜でチェック。まずは「ジングルベル」のメロディを、フィンガーピッキング(指弾き)で弾いてみましょう。
メロディラインは複雑ではありませんが、16分音符が出てきています。はじめは、16分音符をしっかりと捉えることを意識してください。
メロディは1~3弦の使用です。右手の指使いに特にこだわったプレイスタイルが無い方は3弦を人差し指、2弦を中指、1弦を薬指で捉えながら弾いてみてください。
それでは次にコード進行を元に、ベース音となるルート音を足していきます。
「ジングルベル」メロディにベース音を付け足す
tab譜を見てもらうとわかる通り、ベース音となるルート音を付け足すことによって自ずと左手の指使いも見えてきます。左手の運指をチェックしてみましょう。
まずCコードの小節では、5弦3フレットのルート音は左手薬指で押弦。メロディラインの2弦の1フレットと3フレットは、人差し指と小指で捉えます。
Fコードの小節では次の動作が取りやすいように、6弦1フレットを左手親指で握り込むように押さえましょう。メロディラインの3弦2フレットは中指、1弦1フレットは人差し指で押弦。
Dmコード、D7コードのルート音は4弦開放です。メロディラインの3弦2フレットは左手中指、2弦3フレットは小指、1弦3フレットと5フレットも小指で捉えます。1弦の3フレットと5フレットを行き来する時がありますが、小指を上手く滑らせるようにフレットを捉えましょう。
Gコードの小節では、6弦3フレットを左手薬指で押弦。メロディラインの2弦3フレットは小指、1弦1フレットは人差し指、1弦3フレットは小指で捉えます。13小節目の3拍目では、2弦3フレットから1弦3フレットへと左手小指だけを瞬時に移動。
それでは最後に、コードトーンを付け足していき、ソロギター全体を少し豪華にしていきます。
「ジングルベル」ソロギター完成型TAB譜
*目標テンポ80
こちらが簡単アレンジ「ジングルベル」ソロギターtabです。アコースティックソロギターでは厳密に指使いはきまっておりません、4弦と3弦を同時に弾くフレーズは4弦を右手親指、3弦を人差し指、もしくは4弦を人差し指、3弦を中指でピッキング。
もしくは、このようにコードトーンを付け足してもOK(12小節目と16小節目において、2弦1フレットと1弦1フレットを同時に弾くフレーズ)。
*2弦と1弦の1フレットは、左手人差し指をベタッと寝かせて押弦。Cコードに入り3拍目の裏では、2弦1フレットは押さえたまま、1弦1フレットから寝かし押さえていた人差し指を、起き上がらせるように離します。初めはゆっくりのテンポで弾いてみてください。
おわりに
今回の「ジングルベル」簡単ソロギターアレンジはどうだったでしょうか。完成型がもし難しいようでしたら、ベース音を付け足したバージョンから取り組んでみてください。無理して暗譜する必要はありません。