今回は瑛人さんの大ヒットソング『香水』を弾くための、ギターテクニックを解説します。2020年11月時点では、YouTube再生回数がなんと1.2億回を超える人気です。
楽曲の伴奏は、ギターソロ中以外はアコギ1本。ピックを持たずに演奏するフィンガーピッキング(指弾き)です。今回はこちらの伴奏を、【ギター初心者の方でも弾けるようになる】エクササイズをご用意しました。フィンガーピッキングが初めてという方にもおすすめです。
「香水」弾き語りTAB・楽譜/ギタリストマッスル出版
『香水』キーとコード進行の解説
まずは『香水』のキーとコード進行を見ていきましょう。
楽曲のキーはE♭メジャーです。原曲のミュージックビデオでは、アコギにカポタストを装着しプレイ。カポを1フレットに付けることで、プレイするキーをDメジャーとしています。
人によってはカポタストを3フレットに装着し、Cメジャーキーとしてプレイするほうが弾きやすいという方もいるでしょう。
そしてコード進行は8小節からなる、”循環コード“です。
|A♭ B♭ |G7 Cm7 |A♭ B♭ E♭| |
*カポタストを1フレットに装着:Play Key=D
|G A D| |G A D| |
|G A |F#7 Bm7 |G A D| |
【香水】ギターエクササイズ
それでは実際に『香水』が演奏できるようになるための、ギターエクササイズを解説してまいります。演奏ポイントは”チャッ”と音を切るアタック音、裏拍でコードチェンジが入ることです。
実は『香水』のようなギタープレイは、アコギテクニックの定番といっても過言ではありません。代表的なところですと、Extremeの『More Than Words』などがそうでしょう。
エクササイズ.1/コードの押さえ方
それではギターエクササイズを始めます。まずは主要コードである、Dコード・Gコード・Aコードの押さえ方です。
もちろんここでご紹介する以外にも同一コードの押さえ方はありますが、「香水」に基づいた押さえ方をご紹介します。
Dコードは基本の押さえ方です。4弦開放をルート音とし、左手人差し指で3弦2フレット、薬指で2弦3フレット、中指で1弦2フレットを押し弦。6弦と5弦はミュートです。
Gコードは6弦3フレットのルートを左手中指、2弦3フレットを薬指、1弦3フレットを小指で押し弦。5弦はミュートでかまいません。または5弦2フレットを人差し指で押さえます。
Aコードは5弦開放をルート音とし、左手人差し指で4弦2フレット・3弦2フレット・2弦2フレットを指を寝かせて(セーハ)押し弦。6弦と1弦はミュートです。
エクササイズ.2/右手の指使い
続いてはエクササイズ.1で解説したようにコードを押さえ、右手でフィンガーピッキングをしてみましょう。
Gコードのルート音である6弦3フレットを右手親指でピッキングし、8分音符裏で2弦を人差し指、3弦を中指でピッキングします。または2弦を中指、3弦を薬指でピッキングしてもかまいせん。やりやすい方を選んでください。
Aコードの箇所も同様に5弦開放を右手親指でピッキングし、2弦と3弦を人差し指・中指、または中指・薬指の組み合わせでピッキング。
Dコードの箇所は4弦開放を右手親指でピッキングし、2弦を中指、3弦を薬指でピッキングします。
エクササイズ.3/右手のミュート
続いては、右手で弦を叩きつけミュートするエクササイズです。ポイントはミュートした後、瞬時にピッキングへ移れるようなポジションに置きにいくこと。叩きつけると同時に、ピッキングする指が対象弦の上へくるように狙いましょう。
最初は、右手親指が5~6弦の間にくるよう叩きつけてみてください。
エクササイズ.4/裏拍でコードチェンジ
続いては、裏拍でコードチェンジを行うエクササイズです。8分音符表でミュートをした後、裏拍でコードのルート音を右手親指でピッキング。そして8分音符裏で、2弦と3弦を、Dコードの箇所では1弦と2弦をピッキングします。
エクササイズ.5/Dコードからsus4へのハンマリング・プリング
続いては、Dコードフォームからsus4(Dコードに対してソ)へのハンマリング・プリング。こちらはDコードフォームにおける、定番のテクニックです。フレーズの始まりは、8分音符裏でスタート。右手でミュートした後、左手中指で押さえた1弦2フレットから1弦3フレットへ小指でハンマリング。そして3拍目表でプリングをし、下降のアルペジオです。
また右手の指使いは、4弦開放を親指、3弦を人差し指、2弦を中指、1弦を薬指でピッキングしてください。

ギターエクササイズ.6/Dコードのアルペジオ
最後のエクササイズは、Dコードフォームを押さえたままアルペジオです。フレーズの始まりは、8分音符裏でスタート。2拍目の裏から3拍目の表までタイでつながっていますので、意識してプレイしましょう。
エクササイズ.5と同様に、右手の指使いは4弦開放を親指、3弦を人差し指、2弦を中指、1弦を薬指でピッキングしてください。
おわりに
今回は、「香水」のギターエクササイズをご紹介しました。まずは原曲のテンポよりも、思いっきり遅くして練習してみてください。
またピッキングする際には、動きが大きくなりすぎて弦から離れすぎないよう注意しましょう。