クリスマスソング第2弾ということで、今回の簡単ソロギターアレンジは「きよしこの夜(Silent Night)」を取り上げて解説していきます。
楽曲を順に追ってソロギターアレンジしていくことによって、徐々に理論的知識やアレンジのコツが掴めてくるはずです。
*動画提供 : Yuta
「きよしこの夜」コード進行
まずはコード進行からチェックしてみましょう。以前ソロギターアレンジをした「Happy Birthday」と同じく、伝統的な曲の1つです。3/4(四分の三拍子)で、キーをGメジャーとしてアレンジしていきます。
3/4なので、1小節は4分音符が3つ分です。小節ごと4分音符を「1、2、3(ワン、トゥ、スリー)」とカウント。
|G | | | |
|D | |G | |
|C | |G | |
|C | |G | |
|D | |G | |
|G |D |G | ||
ⅠM7 | GM7 | T |
Ⅱm7 | Am7 | SDⓢ |
Ⅲm7 | Bm7 | Tⓢ |
ⅣM7 | CM7 | SD |
Ⅴ7 | D7 | D |
Ⅵm7 | Em7 | Tⓢ |
Ⅶm7♭5 | F#m7♭5 | Dⓢ |
*ⓢ・・・代理
*T・・・トニック(安定)
*SD・・・サブドミナント(少し不安定)
*D・・・ドミナント(不安定)
「きよしこの夜」メロディライン
それでは次に「きよしこの夜」のキーがGメジャーでのメロディラインを、楽譜とTAB譜でチェック。まずは「きよしこの夜」のメロディを、指弾きで弾いてみましょう。
メロディは1~3弦の使用なので、右手の指使いに特にこだわったプレイスタイルが無い方は、3弦を人差し指、2弦を中指、1弦を薬指で捉えながら弾いてみてください。
それでは次にコード進行を元に、ベース音となるルート音を足していきます。
「きよしこの夜」メロディにベース音を付け足す
ベース音となるルート音を付け足すことによって、自ずと左手の指使いも見えてきます。それと同時に、メロディラインのポジションを変えた方が良い小節もわかってくるでしょう。
とくに17小節目から20小節目に注目してみてください。
もちろん弾けないことはありませんが、このメロディポジションのままでは運指の横移動が大きくなってしまいます。
とくに20小節目では6弦3フレットを押さえながら、1弦7フレットをメロディとして押さえなくてはなりません。
18小節目の1弦で8フレットを押さえるところから、メロディのポジションとベース音となるルート音のポジションを変えていきます。
こういう風にポジションを変更してみました。ポジションの変更でも様々なパターンが考えられますが、ここでは運指が1番簡単であろうポジションをチョイスしております。
とくに19小節目と20小節目では、ルート音が3弦開放を使用。こちらの開放弦運用方法は、Gメジャーキーでプレイする時によくみられるアレンジです。
それでは最後に、コードトーンを付け足していき、ソロギター全体を少し豪華にしていきます。
「きよしこの夜」完成型ソロギターTAB譜
*目標テンポ80
コードトーンを付け足すにあたり、CコードにM7thの音のシを足して、CM7にしました。
CM7コードの小節ではルート音の5弦3フレットのドは左手中指で押さえましょう。とくに10小節目では、メロディの1弦3フレットは左手薬指、1弦2フレットは人差し指で捉えます。Gコードの小節でも同様で、左手中指を使って6弦3フレットを押さえ、薬指、小指を使いメロディのポジションを捉えてもかまいません。
17小節目のDコードでは少しポジションが移ります。2弦7フレットはファ#で、Dコードに対して長3度の音。
17小節目と18小節目では、4弦は開放弦、左手人差し指で2弦3フレットを押さえ、メロディの1弦5フレットは小指で押弦。そして1弦8フレットは左手小指をスライドさせ捉え、2弦7フレットは薬指で押さえます。そうすることで、次に押さえる1弦5フレットがスムーズに押弦可能です。
曲の終盤となる21小節目でのGコードの小節では、ルート音の6弦3フレットを左手中指、2弦3フレットを薬指、1弦3フレットを小指で押さえます。
メロディを複音でアレンジしていますが、押さえる弦を間違わないように気を付けましょう。
22小節目のDコードの小節では、4弦開放、3弦2フレットを左手人差し指、2弦3フレットを薬指で押弦。もしくは次の運指がスムーズになることを考え、3弦2フレットを左手中指、2弦3フレットを小指で押さえてもよいでしょう。4弦に指が触れないよう気をつけましょう。
おわりに
今回は「きよしこの夜」を、簡単ソロギターアレンジしました。ソロギターが初めての方でも、わりと簡単に弾けるようアレンジしてあります。Gメジャーキーとしてソロギターを演奏することにも、経験値として積み重なるはずです。
無理に暗譜する必要はありません。運指や、リズムを意識してプレイすることが重要です。