スパニッシュ8・スケール/情熱的な音階

スパニッシュ8スケールを奏でるフラメンコギター

今回はスペインの民族音楽に根ざした音階である、スパニッシュ・8ノート・スケールを解説していきます。
フラメンコを想起させるような、哀愁漂う響きが特徴の8音からなるスケールです。

スパニッシュ8・スケール
構成音・・・Tonic、♭2nd(♭9th)、♭3rd、3rd、4th(11th)、5th、♭6th(♭13th)、♭7th
使用コード例・・・マイナー7th、ドミナント7th
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スパニッシュ8・スケールとは


そんな情熱的なスケールであるスパニッシュ8は、チャーチモード編で解説しましたフリジアン・スケールにメジャー3rdを加えた音階になります。

フリジアンはマイナー3rdを中心とするマイナー系のスケールですが、スパニッシュ8ではマイナー3rdとメジャー3rdを同時に含むため、メジャーともマイナーともつかない独特の響きを持っています。

オルタード・スケールと同様に、テンションとして♭9th、♭13thを含むため、ジャズにおいてドミナントコード上でも使用されます。

スパニッシュ8の構成音

ここで、スパニッシュ8の構成音を、チャーチ・モード編でも解説しましたEフリジアンと比較して確認してみましょう。

Eフリジアン・スケール
構成音・・・ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド、レ
対応コード・・・マイナー7th

Eスパニッシュ8・スケール
構成音・・・ミ、ファ、ソ、ソ#、ラ、シ、ド、レ
対応コード・・・マイナー7th、ドミナント7th

フリジアン+ハーモニック・マイナー=スパニッシュ8

このようフリジアンとスパニッシュ8との違いは、メジャー3rdの存在です。

実はもう1つフリジアンとメジャー3rdの存在が違いを分けるスケールで、ハーモニック・マイナー・パーフェクト5thビロウ(HmP5↓)があります。
フリジアンのマイナー3rdをメジャー3rdに変えたスケールが、HmP5↓です。

ハーモニック・マイナー・パーフェクト5thビロウ
構成音・・・Tonic、♭2nd、3rd、4th、5th、♭6th、♭7th
対応コード・・・ドミナント7th

ハードロックやメタルの音楽ジャンルでは、♭2ndを持つダークな響きであるフリジアンと、ドミナントコード上で強い緊張感を持つHmP↓は、ギターソロやリフにも多用されるスケールです。
ギターソロ中に、ギタリストがフリジアンを弾いているつもりで、経過音としてマイナー3rdを弾いていると、スパニッシュ8風なフレーズになります。
このようなことは、とくに音数の多い速弾きプレー中にはよくあることです。

Eフリジアン・スケール
構成音・・・ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド、レ
使用コード例・・・マイナー7th

Eハーモニック・マイナー・5thビロウ
構成音・・・ミ、ファ、ソ#、ラ、シ、ド、レ
使用コード例・・・ドミナント7th
(Aハーモニック・マイナーの5thから始めたのがEHmP↓)

Eスパニッシュ8・スケール
構成音・・・ミ、ファ、ソ、ソ#、ラ、シ、ド、レ
使用コード例・・・マイナー7th、ドミナント7th

ギター指板のスパニッシュ8

それでは、実際にギターでスパニッシュ8・スケールを弾いてみましょう。
使用するスケールはEスパニッシュ8になります。

3ノートフレーズ(1弦につき3音)でのエクササイズを、3つご用意しました。

スパニッシュ8/ポジション1


ポジション1でのギターエクササイズは、4弦2フレットを左手人差し指で始めるスパニッシュ8・スケールです。

スパニッシュ8/ポジション2


ポジション2でのギターエクササイズは、5弦7フレットを左手人差し指で始めるスパニッシュ8・スケールです。

スパニッシュ8/ポジション3


ポジション3でのギターエクササイズは、6弦12フレットを左手人差し指で始めるスパニッシュ8・スケールです。

おわりに

ギターエクササイズでは、無理に速く弾く必要はありません。
フリジアン・スケール、ハーモニック・マイナー・パーフェクト5thビロウとの関係を意識しながら取り組んでみてください。

はじめのうちは、スパニッシュ8のインターバルを数えながら弾くのも良いと思います。
とくに、♭3rd、3rd、4thは、ギターのフレットで並べてみると、1フレット(半音)ずつ隣り合っていることにも注目です。