【ウォーキング・ベース】入門

ウォーキングベースを弾くジャズベーシスト

今回はベースの代表的なテクニックの1つである、【ウォーキング・ベース】についてギター・エクササイズ解説します。ウォーキング・ベースとは4分音符を一定に刻む、ジャズお馴染みのベース・テクニックです。

ウォーキング・ベースを理解することで、コード・トーンの構成・コード・チェンジのアプローチを学べるだけではありません。ギターデュオやベーシストがいない演奏シーン時にも、ギターの低音弦を使ってウォーキング・ベースを弾くことができます。

またウォーキング・ベースの間にコードを弾くことで、より躍動感のある伴奏を弾くことが可能です。

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ウォーキング・ベースの基本的な法則

ウォーキング・ベースには基本的な法則があります。4/4拍子の楽曲では、1小節に4分音符が4つです。つまり1小節で弾くベース音は4音。そして1拍目はコード感を出すために、ルート音を弾きます。

そして2拍目・3拍目・4拍目に弾くのは、コード・トーン(コード構成音)です。そして4拍目では次のコードへつなげるアプローチ音を弾くことで、より劇的なベース・ラインとなるのです。

またアプローチ音となる4拍目から1拍目へは、同じ弦上で動くことで滑らかさを演出できます。

■1拍目・・・ルート音
■2拍目・・・コード・トーンまたは3拍目へのアプローチ音
■3拍目・・・コード・トーン
■4拍目・・・コード・トーンまたは次のコードへのアプローチ音

コードの構成音を把握する

ここではⅡ-Ⅴ(ツーファイブ)進行を使って、ウォーキング・ベースを弾いていきましょう。そのためには、コードの構成音を把握することが必須です。

Dm7・G7・CM7のコード・トーンを、それぞれ把握しておきましょう。

■Dm7コード・トーン
ルート(根音)・・・レ
m3rd(短3度)・・・ファ
P5th(完全5度)・・・ラ
m7th(短7度)・・・ド
■G7コード・トーン
ルート・・・ソ
M3rd(長3度)・・・シ
P5th・・・レ
m7th・・・ファ
■CM7コード・トーン
ルート・・・ド
M3rd・・・ミ
P5th・・・ソ
m7th・・・シ
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ウォーキング・ベースを攻略するギター・エクササイズ

それでは、実際にウォーキング・ベースを弾いていきましょう。ジャンルやプレイヤーによって様々なパターンがありますが、基本を押さえておくことで応用することは可能です。

4拍目をアプローチ音にするベース・ライン

まずはこちらのギターエクササイズです。4拍目にコード・トーンを使用し、次のコードへアプローチ音としたパターン。

Dm7コードの4拍にはP5thにあたる6弦5フレットのラを使用し、全音下降で6弦3フレットのソへ。G7コードの4拍目にはM3rdにあたる5弦2フレットのシを使用し、半音下降で5弦3フレットのドへ動きます。

2拍目にコード・トーンを入れたウォーキング・ベース

続いては4拍目のアプローチ音に加え、2拍目にコード・トーンを使用したウォーキング・ベースです。

Dm7コードの2拍目には、m3rdにあたる4弦3フレットのファを使用。G7コードの2拍目には、P5thにあたる5弦5フレットのレを使用します。

テンション・ノートを使ったウォーキング・ベース

続いてはテンション・ノートを経過音として使用した、ウォーキング・ベースです。

Dm7コードの4拍目へ全音下降でアプローチする音として、M6thにあたるシを使用しました。これによって、レ・ド・シ・ラ・ソというベース・ラインが出来上がります。

ウォーキング・ベースの間にコードを弾く

最後はウォーキング・ベースの間に、コードを弾いたパターンです。

ベース音を親指・コードの弾き方は中指と薬指を使用したフィンガーピッキング、またはチキンピッキングで弾いてみてください。

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おわりに

今回はウォーキング・ベースを解説しました。まだまだベース・パターンはあるので、様々なパターンを生かしてギターに反映させてみてください。

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